最先端の電子カルテサービスとして、手元のスマホに直接音声入力が可能なスマホ電子カルテサービスが注目されています。従来の電子カルテはパソコンの前での作業が求められるため、医療に携わるスタッフが患者に提供する医療の質や、スタッフ自身への負担への影響が無視できませんでした。常に迅速かつ確実な対応が求められる病棟内における、スタッフの機敏なフットワークを確保する意味でも、スマホ電子カルテへの音声入力のメリットは大きな魅力です。
開発当初のスマホ電子カルテは、音声入力によりテキスト形式に変換された文章を、別の事務員が電子カルテにコピーする作業が必要でした。しかし、今ではさらにシステムが進化し、スマホから直接電子カルテに音声入力できるようになったのです。医師が手元のスマホで患者のカルテを閲覧し、音声での所見の入力ができるようになったことで、より患者に寄り添う医療の実践が可能となっています。
また安全対策として、スマホのカメラ機能を用いたQRコード認証、オーダー情報の確認による認証など、データ漏洩などのリスク管理にも余念はありません。さらには電子カルテへの写真添付機能など、現在も日進月歩の改良による進化が続いていいます。
一方で、小型精密機器に属するスマホ本体の脆弱性や電波状況の急変への対策など、別の視点からリスクを指摘する声も聞こえているのが実情です。導入に際しては、実際の活用を想定した十分な検討と、想定されるさまざまなリスク対策の双方が望まれます。