電子カルテは普及に伴って様々な利便性や操作の簡略化などの機能強化を図ってきています。特に患者の状態を観察してその状態をカルテに書き加える看護師にとって、スマホ電子カルテの登場は業務の効率化という面で大きなメリットをもたらしたと言えるでしょう。
スマホ電子カルテの多くは音声入力に対応しており、話しかけるだけで入力できるため、スマホの操作が苦手な人でも取り扱うことが可能です。場合によっては作業と入力を同時に行えるため、カルテ入力とその他業務の同時進行によって作業効率を飛躍的に高めることができます。
また、クラウドで同期を図ることでデータベースのカルテをリアルタイムで更新でき、入力にPCを使う必要がなくなるため、「PCの台数が少なく、入力待ちが起きる」といった業務の渋滞を起こすことがなくなります。
電子カルテには自動チェック機能があります。この機能を使用すると、レセプトの確認、縦覧点検、突合点検を自動で行ってくれるため、人力のようなチェックの時間がかかりません。また、通常は併用すると危険な薬などにもチェックがかかりますが、投与禁忌の注意などもしてくれるため、点滴や投薬などのミスや事故を防ぐのにも役立ち、非常に有用な方法です。
実際にスマホ電子カルテの導入前後で業務にかかる時間等を調べたところ、データの入力時間においておよそ70%の削減ができ、時間外業務時間を大幅に減らすことに成功しています。時間外業務が減ることで看護師の負担も減り、看護業務の質の向上や看護師がスキルアップのための勉強に充てる時間を作れることにも繋がるため、単なる効率化に留まらない大きなメリットがあると言えます。
医療業界でもIT化が進んでいるため、転職する際にはスマホ電子カルテの導入の有無について、事前に確認しておくことも重要なチェック項目となりつつあるでしょう。